体外衝撃波治療機「ディオリスSD1」用いた難治性疼痛治療術とは
平成30年8月25日「むろおか骨粗鬆症・整形外科クリニック」はペインクリニック外科の治療目的で、体外衝撃波治療機器「ディオリスSD1」を導入しました。
これは運動器の難治性の「腱炎や腱付着部炎、慢性筋肉痛」の痛みを緩和する治療機器で、「衝撃波」という高出力の音波を用いる「手術的な治療術」です。
医師が高出力の「衝撃波」を 運動器の痛みの原因部位に照射し、慢性的な疼痛や深部の凝りや痛みを改善させる特殊な治療法です。また高出力の「衝撃波」を照射することにより、患者さんが強い痛みを訴える部位や、強い痛みと共に広範囲に筋肉の振動所見が認められれば、慢性的な疼痛の原因部位を特定することが可能となります。そしてその原因部位に「トリガーポイント注射」や「腱鞘内注射」を実施することにより、深部の慢性的な疼痛を緩和することが可能になります。
体外衝撃波治療機「ディオリスSD1」について
- 当院の体外衝撃波治療器は収束型で、ハンドピースタイプの機器です。
- 長期間痛みが改善しない難治性疼痛の方や、当院の通常の診療で痛みが改善しない方が衝撃波治療の適応になります(治療開始は院長が提案し、同意書にサインを頂きます。その後は痛みの症状や患者さんの希望を考慮して治療の継続を判断します)。
- 東北で導入したのは当時当院が2施設目で、高額で貴重な運動器の治療機器です。
- 治療費は一般的な電気治療と異なり、特殊な「衝撃波」を医師自身が照射する価値や貴重な機器の治療効果を評価されて高額な設定になっています。
- 部分的には保険診療が認められていて、治療効果は世界的にも証明されています。
- 痛みの原因の部位(トリガーポイント)に「衝撃波」を照射して治療します。
- ペインクリニック外科の治療の一環として、様々な全身の慢性的な痛みの部位に衝撃波治療を併施する効果で、慢性的な長引く深部の痛みを緩和し、痛み止めの量を減らし、注射の治療回数や受診回数の逓減を目指すのが、我々の最終的な目標です。
- 日本の保険診療の適応は「長期間改善しない難治性の足底腱膜炎」の足底部だけで、約2回の衝撃波治療で3割負担で1万五千円、1割負担で5千円程の治療費になっています。
- 他の部位の治療は自由診療(オプション治療)で、現在国内では保険が効きませんが、諸外国では様々な部位の痛みの治療に用いられています。痛みの改善効果が見込まれると思われる疾患や部位を後述します。参考にして下さい。上肢や下肢の慢性的に痛みに有効な傾向があります。
その場合は治療費の返還は致しませんので御了承下さい。
高齢の方や痛みが難治性の方や全身疼痛の患者さんは、衝撃波治療のみで別の日に受診して頂くのが困難な場合が多く、通常の保険診療に追加して併施して治療する事(混合診療)に同意して頂きます。一度御承諾を頂いた患者さんは、2回目以降は時間短縮のため承諾書のサインと説明は割愛させて頂きます。不明な点は事務員や看護師に御相談下さい。
治療機器本体のリース代が高額な問題や、照射回数が200万回を越えると先端の電磁コイルの修繕が必要で、年に2回程メンテナンスしていますが、この費用も高額で2重に経費がかかります。昨今の電気料金の値上げも影響しています。現在の使用状況では、頂いている治療費だけでは治療機器の維持とメンテナンスが困難な状況になってきました。大変心苦しいのですが、令和6年5月1日から治療費を1回ごとに4千5百円に値上げさせて頂きますことを御了承お願いします。但し初回のお試し無料と、90才以上患者さんや障害をお持ちの患者さん、難病の患者さん、小中高校生の減免は継続します。今後もこの治療機器を利用した治療を継続するためにご協力をお願いしています。詳細は看護師が説明いたします。
このような方々に体外衝撃波治療を実施しています
足部や膝周囲の腱のトラブル
足背腱鞘炎、足関節腱炎、足趾腱炎
アキレス腱炎・付着部炎、踵部腱炎
膝鵞足炎(膝内側腱炎)、膝蓋骨腱炎
股関節周囲や殿部や大腿部のトラブル
大腿筋肉痛、臀部筋肉痛
股関節腱炎、坐骨部付着部腱炎
上肢や手首や手指のトラブル
肘内側・外側上顆炎、テニス肘
手首の腱鞘炎・腱炎
親指や手指の腱鞘炎・腱炎
頚部から肩・肩甲部周囲のトラブル
肩上腕二頭筋腱炎、上腕筋肉痛
難治性の五十肩、肩甲部筋肉痛
難治性の肩こり、僧帽筋筋痛症
背部や腰部や殿部のトラブル
肋間神経痛を伴う強直性脊椎炎
変形性腰椎症
筋筋膜性腰痛症
筋痙縮を伴う坐骨神経痛
膝のトラブル
変形性膝関節症